2009年4月20日

本のコト

ウォッチメン来た!

おかげさまで、『WATCHMEN 日本語版』ゲット。
先週末にやっとAmazonで注文できるようになって、すかさず購入ボタン押したところ、5月中旬発送とか出たので、躊躇したのだけど、意外ともっと早いかも、と思いそのまま注文。
予想はあたり、というかもっと早く、土曜発送連絡があり日曜に到着。

さっそく読み始めております。
ずっしり読み応えがあるねえ。

この勢いで映画も見るぞー! なんとか。
金曜日までだけど....。大丈夫か?

2009年4月15日

本のコト

『ベガーズ・イン・スペイン』ナンシー・クレス

ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)
思い出したように翻訳SFを読むわけだが、SFなら何でも読むというわけでもないので、何かひっかかってくるものがある物を手に取ることになる。
ナンシー・クレスはこのところ立て続けに3部作の長編が出たのだが、そちらにはあまり食指が動かなかった。
こちらは中短編集。
昔SFマガジンに載った「彼方には輝く星々」という短編がなんとなく好きで、なんでもない話で読むとなんか肩透かしを喰った気分になるのだけれど、後からじわじわ効いてくるようなそんな感想を持った。
そんなのを期待しながら通読したが、なんだか肩透かしを喰ったまま、という印象。
表題作とラストの「ダンシング・オン・エア」が辛うじて及第で、あとはイマイチかな、個人的には。

2009年4月 6日

本のコト

Waiting for WATCHMEN

映画公開に前後して、ここ最近いろんな人、メディアに焚きつけられた結果として、「WATCHMEN」日本語版が読みたくてしょうがない。

つことで、この数日探し廻り始めた。
2月末に復刊された本だが、すぐ品切れ状態になったらしく、ネットでも手に入らない。
ヤフオクでもマケプレでも定価以上のプレミア付きで取引されている。
4月に入り重版が出るというウワサで、実際2,3日前にAmazonでまた一瞬買えるようになっていたのだが、じゃあ書店でも買えるかと放っておいたらまた即品切れになっている。
またヤフオクでも値が上がり始め、定価以上で買うのもクヤシイので、そんな風で昨日も競り負けた。

昨晩も本屋廻りする余裕ができたので、名古屋東部郊外を何軒か廻ったが影も形も見当たらない。
そのうち、待てよヴィレッジヴァンガードなら得意の見込み仕入れでごっそり積んであるかも、と長久手のイーストへ。
なんとなく、そんな光景が眼に浮かびませんか?
実際、目論みどおりそれらしき一角(アメコミコーナー)もあったのだが、これ本体はなく(『Vフォーヴェンデッタ』とか近いセンは確かにあった)、諦めてすごすご帰る。

もうちょっと廻るべきか、Amazonに復活するのを静かに待つべきか。

2009年3月27日

本のコト

『マリリン・モンロー・ノー・リターン』野坂昭如

マリリン・モンロー・ノー・リターン―野坂昭如ルネサンス〈3〉 (岩波現代文庫)

ちょっと前から野坂昭如の作品が気になっていた。
これまでまともにひとつも読んでこなかったからだ。
タレント、としての野坂氏に触れることはあっても、その作品はいささか敬遠していたといえる。
過去に週刊文春の連載でその文章に接してはいたが、どちらかといえば苦手に感じていたし、「火垂るの墓」なんてあらすじを聴いただけで、喰わず嫌いの虫が騒ぐ。

でも、ようやく時が満ちてきたような気がして機会を伺っていたのだ。
国書刊行会と岩波現代文庫から前後して選集が出たと知った時が、その時だったのだろうが、ようやっと今になり。

自伝的要素も含みつつ、一種現実離れした性への妄執(いや、「性」という対象に向かっているのではないな。どちらかといえば「生」だろう。)を描いた中短編が5編。
どれもすごい迫力で、読ませる。

とにかく文章に圧倒される。


 さめにしてみれば、日本の男に抱かれるのは初めてで、生娘のような恥じらいがあり、それがまた男に甘えかかる気持ちを生んで、植民地に棲みつき、女の尻にむらがる下卑た男ばかり見てきた眼には、竜介がしごく凛々しく思え、あっさりなびいて、夫婦気取り、喧嘩なれてもいれば、小才がきき、チョッキから取り出す金側の時計も、板について、徐々に竜介を表に立て、自分は趣味もないまま、編物木彫を習い、もとより白粉っ気いっさいなく、このまま過ぎれば、カトンに別荘を持ち、のんびり暮らせたのだが、竜介は店をまかされたとたん、地金をあらわし、賭けごとに入れ揚げて、気がついた時は、ビヤホールもまったく返済の目途のたたぬ抵当に入っていた。
(『娼婦三代』より)


たとえばこのたった一文の中に、男女の出会いから結びつき、日々の生活の機微から破局までがごそっと詰め込まれているのだ。
それでいて無理なくすらすら読める。

こりゃ今後の楽しみが増えたわい。
作品数はまだまだ多いし。

2009年3月17日

本のコト

『20世紀の幽霊たち』ジョー・ヒル

20世紀の幽霊たち (小学館文庫)
スティーブン・キングの息子ということで、その事実だけが一人歩きしそうなもんだが、それに触れなくてもいいほどの実力の持ち主ということで、期待して読んだ。
700ページ近いボリュームで、文章密度も濃く、読み応えは充分の短編集。
ひっかかるものもあれば、ピンとこないものも中にはあるが、騒がれるのも頷ける出来栄え。
個人的に気に入ったベスト3は、奇想系だがジンとくる「ポップアート」、ちょっと古臭いけど「末期の吐息」、幻想と現実のバランスがいい「お父さんの仮面」となるかな。
父親がなんらかの形で絡む作品が多いなあ、とも感じた。

しかし思ったより読むのに時間がかかっちゃったな、これ。

2009年3月10日

本のコト

『地を這う魚』吾妻ひでお

地を這う魚 ひでおの青春日記
ちょっと久しぶりにイオン千種のリブレットに行ったら発見。
最近マンガはなかなかためらって買わないのだが、吾妻ひでおに関しては即買い。
といっても昔からロリ系そのものが苦手なので、「ミャアちゃん官能写真集」とかあの辺は実はあまり興味がなかったりする。「ななこSOS」とかもそんなに。
「やけ天」や「ふたりと5人」「スクラップ学園」ももちろん嫌いじゃないが、それよりも「不条理日記」「メチルメタフィジーク」でハマった口なので、秋田の吾妻より奇天の吾妻というか、あの路線が要するに好きなのだ。

で、この「地を這う魚」は、その路線が好きな自分にとっては久々の嬉しいプレゼントとなった。
ただ、絵面が不条理なだけで、筋そのものに不条理なところはほとんどない。
副題どおりの、漫画家を志した当時の青春日記となっている。
板井れんたろう(「グズラ」「ハゼドン」の原作でおなじみ。個人的には「ドタマジン太」が思い出深い。「冒険王」連載だったね。)のアシスタントだった時代の日常が、「失踪日記」シリーズの調子で淡々と描かれるのだが、吾妻自身とおんにゃのこ以外の登場人物はすべて動物とか魚とか異生物とかロボットで、それらがコマの中を所狭しと動き回っている。

時代的には60年代末であるハズだが、そんなわけで物価と食べ物以外ではその世相が浮かび上がっているというようなこともない。
それでいてどこかしらほろ苦く、ぼんやりと輝かしい青春の日々がほのかに立ち上がっているようなそんなマンガである。

2009年2月 3日

本のコト

『ファミリーポートレイト』桜庭一樹

ファミリーポートレイト
『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』『赤朽葉家の伝説』が大変気に入ったので、桜庭一樹は僕にとって目が離せない作家になったのだが、直木賞受賞作の『私の男』にもうひとつ乗り切れなかった。
続けて読んだ『少女七竈と七人の可愛そうな大人』にもハマリきれず、先日読んだ『荒野』は少女小説ってことを理解せぬまま読み始めて少し面喰らったり。でも悪くはないと思ったけど。

で、帯に「恐るべき最高傑作」と書かれたこの作品。
前半は快調。
途中、雪崩のシーンに『私の男』での流氷シーンに感じたのと同じ唐突な非現実感を感じたものの、すっかり馴染み深くなった桜庭節に引き込まれながら読み進める。
それが後半に入って途端に重たくなる。
話の内容自体は前半の方が重たいといえるのだが、テンポが悪くなるのか後半の方が読み進むスピードが遅くなってしまった。
「小説家である自分」という作者の気負いがそこかしこに感じられ、その分だけ重たくなっているのかなあ、と思わなくもない。
そこの部分がちょっと苦手だったりもする。

かなり非現実的な主人公ではあると思うんだけど、でもなんかこんな女の子、いるよね。

2009年1月29日

本のコト

『深海のYrr 』フランク・シェッツィング

深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1) (ハヤカワ文庫NV)深海のYrr 中 (2) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-2) (ハヤカワ文庫NV)深海のYrr 下 (3) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-3) (ハヤカワ文庫NV)
『深海のYrr 』フランク・シェッツィング

そんなに読むつもりはなかったのだけど、BOOK OFFの105円均一棚に揃ってみつけてしまったので思わず。
ささっと流すつもりが結構時間かかってしまった。500ページ超の3分冊たっぷりのボリュームあるからねえ。
それだけの価値があったかは正直微妙。
ま、溜めて溜めての下巻後半からの怒濤のスペクタクルは、なかなか読み応えあったけど。
場面転換含めてかなり映画的。
SFになりそうでならないというか、結局はパニック映画というか。
それ以外では、あまり複雑な構成の話ではないので、長さの割にはいささか単調かな。

登場人物はたくさん出てくるのだけど、数人を除いてあまりキャラが立ってないので、映画になった方がその点キャスティングで補われるだろうから、そっちの方がいいかも。

2009年1月15日

本のコト

『虚構機関―年刊日本SF傑作選』大森望、日下三蔵 編

虚構機関―年刊日本SF傑作選 (創元SF文庫)
『虚構機関―年刊日本SF傑作選』大森望、日下三蔵 編

どうもちょっとずつSF志向モードがまた戻ってきたようで、いろいろ読んでみたくなっている。
振り返ってみると12年周期ぐらいで自分の中のSF熱が盛り上がってくるような。(なんだソレ)
で、信頼できる編者によりめでたく発刊された新日本SF年刊を早速手に取った。
今回は07年度の作品集で、ついで08年度も出るらしい。

せっかくなのでひとつひとつ感想をとも思ったが、ちょっとしんどいので気に入ったものだけ。
山本弘「七パーセントのテンムー」
ある種危険な思想とも感じるのだけども、この切り口は結構好き。流れるように読める部分もうまい。
萩尾望都「バースディーケーキ」
萩尾望都に全然免疫がなかったので、新鮮。コアなファンの先輩によれば、萩尾望都はこんなもんじゃないそうだが。
伊藤計劃「The Indifference Engine」
骨太な話で読ませる。

他には、恩田陸は語り口に、北國浩二はラストの切れ味に、それぞれ印象を残した。
逆に小川一水、林譲治、八杉将司あたりはイマイチピンとこなかった。
円城塔はすごいのはわかるんだけど、個人的にはいまひとつ合わないなあ、やはり。
これまでいくつかオモシロイと思ったものはあるので、ハマるときもあるんだけど。

うーん、日本SFのアンソロジーを読むなんていつ以来のことだろうか。

2009年1月13日

本のコト

『ラーメン道場やぶり』江口 寿史× 徳丸 真人

ラーメン道場やぶり
『ラーメン道場やぶり』江口 寿史× 徳丸 真人

ずいぶん前に読んだ江口のホームページ上のラーメンに関する対談が本にまとまった。
大半が読んだもので、新作語り下ろしはほんの少し。
まあ、それはいいとしてもその過去の対談が古いのよ、これが。
表紙に「2000-2008」とあるけども、半分以上は2003年までの対談。
ま、それも我慢しましょう。
しかし、この二人のラーメン屋に対する偏った愛情は、ちょっと鼻につく。
辛口、といえば聞こえはいいが、支店を作る店はダメだの、並ぶような店はちょっとだの、中年親父の紋切り型批判でしかない。
あれこれ差別せずに、もう少し広い心でラーメン自体を愛してもらいたいものだ。
畢竟、読んでいて苦々しい気持ちになる。

...と、自らのラーメンブログに即跳ね返ってくるようなことを書いてしまったが、やはりどんなにひどいかを読むよりどんなにおいしいか素晴らしいかを読む方がいいよなあ、と見識を新たにした次第。

なお、名古屋編で懐かしき「三吉」が取り上げられているが、巻末のレビューに載っている住所データは「らーめん三吉@荒畑」のもの。
紛らわしいのがいけないのだが、基本的に(関係はあれど)まったく別の店なので、改版があれば訂正をお願いしたい。
この本で取り扱われている「三吉」はもう存在しません。

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